原発出張特別授業 2011/05/28 (Sat)

先の水曜日に、原発についての出張授業を行ってくれるという高校の先生の方がいらしたので、お招きして講義していただきました。
なんとなくこう、自分で調べても「ん～？」と思ってた事に関して、「！」って感じになって帰ってきました。
ＮＨＫのニュースなぞを見ているよりよっぽどわかりやすくとてもよい授業、知識になったと思います。

そのうえで思うことは。
やはり人の手に原子力は重いということ。
燃料が使用済みになってゴミになってすら、100年200年単位で冷却が必要。
そのうえ、ゴミとなった場合の放射能を無害化するために数万年の時が必要になるということ。

たとえば、安易には宇宙に飛ばしてしまえば？と思うかもしれません。
実際それは授業のあとの質問タイムで出てきました。
地球上に保管する場所がないのなら、宇宙に出してしまえば？と。
思い出してほしいのは、かつて宇宙ロケットが発射から、成層圏にいるあいだに木っ端みじんになったこと。
100回に一回のそれが、核廃棄物を積んでいるときにおこったらたまりません。
たちまち地球全土が核汚染されてしまいます。

じゃあ地中深く埋めるのは？
それもいろいろと懸念されることがあります。
一つには、地下水。
もし地震などで保管容器が壊れたら、そこから漏れた放射性物質は近くの水源を汚染し、その水はやがて地表へ、川へ、海へと流れていきます。
そしてもう一つは保管が必要な歳月です。
数万年の時が必要ということは。
その時、人類の末は今の私たちと同じ言葉を使っているでしょうか？
私たちがそのゴミを、その地の奥深くに捨てたという知識が、きちんと伝承されているでしょうか。
イエス・キリストが生まれたとされる西暦からですら2000年、さまざまな言語が生まれ滅び、文明が生まれ滅び、伝承が生まれ滅んできました。
たかだか2000年でもそうだというのに、数万年後。
もし、その核廃棄物への道を見つけた誰かが、それを危険と認識できるかどうか。

危険だ危険だ危険だー、とたくさん印を残しても、それを目指して掘り返すかもしれない。
数万年後の違う言語、違う文化をもつ人類の末は、あるいは新しい種が。
逆にみつからないように何にも印をつけないでおこうか。でもそれだと、ほんの偶然からそれが見つかったときに、危険だと知らせることができない。

ただ地中に埋めるだけ、のことに、数万年後のことにまで頭をひねらなければならない。
100年もあれば５代は繰り返される人類に、数万の時の事を考えるのは、やはりまだまだ早いでしょう。

今、国内の原発ゴミも、行く場所がなく持てあまされてます。
最終処理場が、あたりまえですね、どこに作ろうとしても地元の反対があります。
青森のとある地域に保管場所はありますが、そこも一時保管はするが最終処理場はお断りだと言ってます。
行くあてのない核のゴミ。
電力不足がどうのというのも、実は解決のあてはあるんですよね。
原発よりはお金がかかります。ですが間違いなく安全な電気の元が。

わからないから、ぼーっと見てた部分もありますが、これからはやはり私は原発を受け入れられない。
そう思いました。